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2005.10.10

自尊心

最近5時AM起きの10㌔ランニングのshrです。

shrは体が硬い。中学からバレーボールをはじめてた頃から徐々に体が硬くなってきた。
そんなわけで廻し蹴りの足がいまひとつ高く上がらない。
ストレッチが日々必要だ。

思えば、僕の自尊心は、あらゆる暴力によって踏み潰されていた。
中学のときはひたすらに担任の大川の暴力によって自尊心を踏み潰され、世の中には抗うことができない力が存在することを奴の暴力によって知った。
抵抗するすべもなく、日々その暴力に打ちのめされ、いつしか僕の心の中は諦めの気持ちで満たされてしまった。
だまって、相手が飽きるまで殴られ続けることにした。そして最後にいつも大川は僕にこう言った
「俺はお前みたいな奴が大嫌いなんじゃ」
大川の目に映る僕は、どんな「お前みたいな奴」だったのだろうか。
僕に似たその「みたいな奴」は過去に大川の何を奪っていったのだろうか。
大川が持っていない、大川がうらやむ何かを僕が持っていたのだろうか?
大川にとって僕の存在を認めることはきっと、自己の否定にすらつながることだったのだろう。
今になってはその理由もわからないけれども・・・
10数年経った今、僕はいつの間にか大川よりも肉体的に強くなり、なんなく大川を打ちのめすことができるまでにいたっていた。
思春期の頃の自尊心を取り戻すのにはあっけない終わりだった。

でも、まだ僕の心はぽっかり穴が開いている。
自ら鈍化することにより、失ってしまった自尊心は大川を打ちのめしても決して蘇ってくることはなかった。
鈍く暗いところで、弱かった頃の僕は小さくなって、いつまでも僕の中に住み続け消え去ることはないんだ。

ボクシングの本を読むと、ボクシングに2の動作はないという。すべてがワンタイミングというわけだ。
しかし僕の右ストレートはどうだろうか。少なからず大きく振りかぶってしまっているような気がする。
左のジャブを放った後、右肩を軽くひいいてからパンチを繰り出してしまう。
威力は振りかぶった分、出ているような気がするけれども、これではやってる人には通用しないだろう。
予備動作が大きすぎるのだ。
すべての攻撃をワンタイミングで繰り出すために僕はまたワンツーを打ち込むことにした。
ただし、すこし趣向を変えてワン、ワンツーとしてみることにした。
最初のワンは軽く、次のワンは左足を強く踏み込んで右を振りかぶる間、右の引きをカモフラージュし、同時に相手を牽制するためのものだ。
そして二つ目のワンを引くと同時に後右足のチカラを腰から肩に流し込み右を打ち込む。
これを日々繰返すことにした。少しでも予備動作を小さくすることを目標に。

次のターゲットのことを考えた。
大川のときは奇襲と、相手は格闘技を何もやっていない人間だったという点で、こちらには有利だった。
そのためか、あまりにあっけない幕切れだった。
自分がどれくらいできるのか。
それを知るには何かやっている人間のほうがいいだろう。そんなことを考えているとふと思い出した人物がいた。
高校一年のときに僕のことをぼこぼこにした、名も知らない奴だ。
友人の原付にタバコをほうってきたので、それを軽く注意した。
そしたら一瞬で顔を腫らされることになってしまった。
そのとき、奴は左手の中指と、右手の小指に指輪をはめていた。
最初の左のジャブでその指輪が僕の目に突き刺さり、一瞬にしてまぶたが切れ視界を奪われた。
彼の構えは、ボクサースタイルで、左のジャブの予備動作を掴むこともできなかった。
気がついたら、パンチを放たれ、またボクサースタイルに戻っていて、遅れて僕の顔にツーンと白い痛みが走った。
身長は165CMくらいで僕よりは一回り小さい。
不用意に拳を振り回すことなく、ジャブとストレートしか放たなかったということは、相手は素人ではなく何かやっていた証拠だ。
そのとき、僕なりに何発か反撃したが、ことごとくかわされた。
今にして思えばあれは、スウェーとかウェービングというやつだろう。

今の僕に、何かやっている人に対抗することができるのか?
それを考えると不安でたまらないけれども、過去の苦い思い出を消すにはやるしかないんだ。
次のターゲットは奴だ。

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2005.10.04

ワンツーワンツーキック

中学を卒業してから十数年たっていたため大川の顔なんてほとんど覚えていなかった。
が、大川らしき人影を発見したとき、shrの胸の奥に潜んでいる憎悪、怒りの感情が大川のそれを思い出させた。
大川は昔と変わらず腹が出て、だらしないシャツにチノパンにスニーカーといういでたちだった。
顔はさすがにふけていたが、全身から滲み出るふてぶてしさは今もなくなっていなかった。
そのふてぶてしい男が大川に間違いないことを確認すると、shrの胸の奥は震えた。
いまからこいつを叩きのめすことへの喜びが後から後からあふれてきてたまらなく興奮状態になった。

shrは歩いている大川の肩をたたき振り向かせるといきなり顎めがけて右ストレートを放ってみた。
拳にミシっという感触が伝わり、みごとにクリーンヒットしたことがわかった。
大川は驚いた顔でこちらをみてふらふらしながら後ずさったが、続けて躊躇なく左のジャブを二発右目に向けて放った。
大川は右目を両手で押さえて、前かがみになろうとした。
その瞬間、shrの前回し蹴りが大川の首を刈った。
shrが足を振りぬいて正面を向くと、標的はそのまま前のめりに倒れこんで、うめいていた。
あっけない終わりだった。
中学の頃、どうすることもできなかった恐怖の対象は、その枠組みからぬけだした今のshrにはなんの意味も持たない存在だった。
shrは倒れた標的をほったまま、その場を後にした。

今回の戦いでわかったことがいくつかある。
shrのストレートで標的は軽い脳震盪をおこしていた。その証拠に標的は後ろにふらふらと後ずさっている。
意識を奪うことはできなかったが、脳震盪はおこすことができていた。
次に、ジャブだが、予想以上に効果があった。相手を混乱させるには十分すぎる結果をもたらした。
驚いた標的は右目をおさえたまま前かがみになり、大勢が低くなった標的の上半身は、その後の前回し蹴りの格好の的になった。
最後の蹴りは今ひとつ、腰が入らなかったが人の骨に食い込む感覚を感じることができた。
ただ、それはあまりいい感触ではなかった。
一連の攻撃を流れの中でおこなえたのは奇襲により最初の一撃がうまくはいったからだろう。
相手も先頭モードに入っていた場合、そうそううまく一撃目をクリーンヒットさせられるだろうか。
逆に自分が先制攻撃を受けた場合、shrはその混乱を制することができるのか。

次の課題はそこになりそうだ。

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2005.10.02

ワンツーワンツーワンツー

ふと、自分を試したくなったshrです。

ここ最近、ボクシングの本を師匠にワンツーの練習をおこなっている。
ストレートパンチは本能的な動きではなて、人間が数百年の中で考え出した相手を打ちのめすための動作だ。
子供の頃少し空手をかじっていたshrだが、わき腹から打ち打ち抜く空手の突きとは違い、
ストレートは振り出す位置がより上にあり体のバランスを保つのが難しい。
そして、次の攻防につなげるため腕を元の位置に即座に戻す。
それ故に気が遠くなるほどの反復練習をおこなわなくては身についてくれない。

ここ1ヶ月ほど、朝の5時に起きて10kmほどランニングしその後ワンツーの反復練習をおこなってきた。
それでもまだ、右ストレートが身につかない。
足が地面を蹴る感触がうまく腰に伝わらない。
腰から上の回転が拳に集まってくるのは感じられるのにだ。
腰から上の回転がうまくおこなえている理由は明白で、それは中学から大学まで部活でおこなっていたバレーボールのおかげだ。
腰の回転から、胸、肩、肘、手首と力を集約していく感覚は、空手の突きにくらべよりストレートのそれに似ている。
しかし、バレーは空中での動作であって、地面を蹴らない。蹴ったときにはすでに空中にいる。
根本的には似た動作だが、蹴る力を入れるタイミングが大きく違う。
が、もう少し続ければ何かつかめそうな感じだ。

そしてもう1つ練習している技がある。それは前回し蹴りだ。
これも力強い腰の回転と高いボディーバランスを要求される技だ。
この感覚もまた小学生のとき全国まで行ったサッカーの経験が生かされている。
蹴るという感覚はshrの右半身には染み付いている。
shrはこの前回し蹴りにサッカーの蹴りの要素を取り入れて練習をおこなっている。
サッカーではディフェンスに囲まれたとき、時にノーモーションでの蹴りが必要になる。
ステップを返せないとき、膝からしたの運動だけでボールを強く蹴りだすモーションだ。
ボクシングで言うとジャブのようなものだ。
これを、前回し蹴りに取り入れてみた。標的にヒットする直前まで蹴り足は折り曲げたままだ。
膝の頭が、標的に重なるか否かのときに折り畳んでいた膝を一気に伸ばしてムチの様にしならせて蹴りを打ち込む。
だがこれができるのは右だけで、左の蹴りに関してはまったくもってなさけないものだ。

そんなこんなをしているうちに、1つの考えがshrの頭の中を支配してきた。

自分の力を試してみたい。

そんな考えをめぐらしているうちに、ターゲットが頭に浮かんできた。
それは中学三年のときの担任だった、大川だ。
大川は身長はそれほどでもないがガタイがよく、動けるデブといった感じのやつだった。
大川はことあるごとにshrのことを殴りつけた。
修学旅行のとき、バスの席を移ったという理由だけでshrの髪を鷲づかみにし、バスのフロントライトに何度も頭を打ち付けた。
そのときフロントライトにはひびが入ったのを覚えている。
また、ある日忘れ物をしただけで、shrのすねにトーキックをくらわせた。
当時、まだ肉体的にも精神的にも弱かったshrにはその暴力から逃げることもまして押さえつけることもできなかった。

大川の勤務校を突き止めるのは容易だった。
同級生に教師になった奴がいたのでそいつにメールをしてみたところすぐに返事がきた。
そしては、shrは次の日の朝、教えられた校門の前にたった。
07:15AM。まだ人通りの少ない時間帯、大川がshrの目の前に現れた。
こいつを相手に自分の力を試してみることにした。

・・・つづく。

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